マーク ジェイコブス会長ロバート・ダフィ

北京今日美術館(Beijing Today Art Museum)にて、写真家マリオ・テスティーノの回顧展「Mario Testino Private View」が6月27日(水)まで開催されている. 中国初となるこの回顧展では、マリオの30年に渡るキャリアの中からハリウッドスターのポートレートや世界有数のファッション及びビューティブランドの広告キャンペーンなど、代表作約100点を一堂に展示. また、1998年以降、15年に渡り手がけている「バーバリー」のキャンペーン写真も特設ルームにて公開されている. バーバリーはこの回顧展のスポンサーで、6日(水)に行われたカクテルパーティでは、クリストファー・ベイリーがマリオと共にホストを務めた. この展覧会に合わせ、今回紹介する作品を収録した写真集『Mario Testino, Private View』も1500部限定で発売中だ. 昨年12月、東京・青山にオープンした 、マークジェイコブスのフラッグシップストア「MARC JACOBS AOYAMA」. ロバート・ダフィー、マーク ジェイコブスインターナショナル会長が1月5日(水)、同ストアを訪問した. デザイナー、 マーク・ジェイコブス と長年のビジネスパートナーで、友人でもある彼に、新店舗について、今後のブランドの方針について話しを聞いた. ー初めてのフラッグシップストアをオープンするのに、東京を選んだのはなぜですか. あまり知られていないようだけど、1984年に僕たちがビジネスをスタートさせたのは東京だったんだ. 日本の企業が金銭面のバックアップをしてくれたし、複数の会社とのプロジェクトを手がけていた. それに製造も日本で行なっていたんだ. つまり当初は、NYでコレクションを発表しながら、実際のビジネスの拠点は東京だった. だから、僕たちにとって東京は第二の故郷のようだよ. もちろん、NYでもフラッグシップストアをオープンしたいと思っている. けれども、入居を予定しているのが古い歴史的な建物なので、当局との交渉がなかなか進まず、オープンが1年後になるか、それとも5年後になるか見えない状態だ. でも、とても美しいビルなので、どうしてもそこを手に入れたいんだ. ー年末年始にかけてアジア各都市を訪問したそうですが、どの都市が一番刺激的でしたか? 都市はどこも似通ってきていると思う. 例えば、香港のショップをオープンした時、最初に入って来た顧客は日本人女性で、3日前にNYで購入したというマークジェイコブスのバッグを持っていたよ. 仕事や顧客に関して言えば、どこも似ていると感じるので、以前ほど都市に刺激をもらうことはなくなってしまった. そんな中で、今回旅行したミャンマーの村は、僕にとって刺激的な場所だったね. それから、東京も独自のエネルギーを持っていると思うよ. ー昨年、NYとLAにブックストアをミラノにカフェをオープンさせました. 今後の新たな展開を教えてください. NYとLAのブックストア「bookmarc」は成功を収めており、中国にもオープンする予定だ. また、NYのフラッグシップストアがオープンする際にはレストランを入れる計画だよ. マーク ジェイコブスでは、"人が何を着るか"と同様に、"何を読むか""何を聴くか"など、ライフスタイル全体を提案していきたいと思っている. ーあなたは、熱心なツイッターユーザーのようですが、インターネットの成長は、ファッション業界にどのような影響を与えていると思いますか? インターネットの発達により、迅速に世界中の顧客へメッセージを送ることができるようになった. 特にディフュージョンラインのマーク バイマークジェイコブスに関していえば、アイテムの回転率が早く、eコマースを展開することで、欲しい物がすぐ手に入れられるといった状態だ. これを"将来"の姿だと感じるし、会社の成長ビジネスでもある. ただ、コレクションラインとなると話しは別だ. 顧客の求めるものが異なるし、手の込んだ、パーフェクトにフィットするドレスは、一晩で手に入れることはできないからね.