増税の余裕資金、岡田氏「国債減らし基本」

国内最大の食品公害とされるカネミ油症をめぐり、市民団体が原因企業カネミ倉庫(北九州市小倉北区)前で毎月続けてきた座り込みが24日、500回を機に幕を閉じた. 元牧師の犬養光博さん(72)らが結成した「カネミ油症を告発する会」が1970年に始めて42年. 無関心や風化との闘いだった. 「裁判で油症は片づかないぞ! 」. 日が落ちた午後7時、犬養さんはハンドマイクで最後のシュプレヒコールをあげ、駆けつけた支援者と握手を交わした. 座り込みは毎月第4土曜日の朝7時から12時間. 犬養さんは福岡県福智町の自宅から通い続けたが、昨年4月、長崎県の息子夫婦の元に移って活動が難しくなっていた. ロンドン五輪第5日は31日、競泳男子200メートルバタフライ決勝があり、松田丈志(コスモス薬品)が1分53秒21のタイムで銅メダルを獲得した. 松田は同種目で北京五輪の銅メダルに続く2大会連続のメダル獲得. チャド・ルクロス(南アフリカ)がマイケル・フェルプス(米)を抑えて優勝した. 消費増税で得られた税収の使い道に関する意見の食い違いが、閣内で目立っている. 岡田克也副総理は20日の記者会見で、「(増収で社会保障費から)押し出された分は、国債の発行を減らすのが基本だ」と語り、自民、公明両党が求める公共事業の増額に否定的な考えを示した. しかし、予算編成を担う安住淳財務相はあいまいな説明を繰り返すばかりだ. 18日に始まった参院の消費増税関連特別委員会の審議では民主、自民、公明の3党合意で、消費増税法案に加えられた付則18条2項の解釈が焦点になっている. 消費増税で消費税収が増えて「財政の機動的対応が可能となる中」、経済が落ち込まないよう「成長戦略や、防災、減災」にお金を重点的に回す、という内容だ. 政府は、2015年10月に消費税率を10%に上げると13.5兆円の増収になると見込み、すべて社会保障の財源にするとしている. このうち10.8兆円で、本来は社会保障費にあててきた新たな借金を減らすはずだった. しかし借金を減らさなければ、「浮いた分」を公共事業に回すことも可能だ. このため自民党は「国土強靱(きょうじん)化」、公明党は「防災・減災ニューディール」を掲げ、公共事業を増やすよう求めている.